叩きの歩(たたきのふ)
相手の駒のすぐ前に歩を打ち、取らせて形を崩すか、取らなければ歩成りや駒取りを狙う、歩1枚でできる基本の手筋です。
叩きの歩とは
相手の駒の頭(すぐ前のマス)に歩を打ちます。取れば駒が前に吊り上げられて形が崩れ、取らなければ歩が成るか、駒が逃げる手間がかかります。歩1枚の投資で済むので、気軽に使える手筋です。
金銀を吊り上げてから両取りをかける、玉の頭を叩いて上部に引き出す、といった使い方が典型です。
図で見る
後手の金は6一、飛車は8二にいます。▲6二歩と金の頭を叩き、△同金と取らせると、金は6二に吊り上げられ、8二の飛車と1マス空けて横に並びます。そこで▲7一銀と打てば、飛車と金の両取りです。△同金と取らなければ、▲6一歩成で金を取る手が残ります。
使いどころ
- 金銀の頭に歩を打って吊り上げ、銀や桂で両取りをかけられる形にしたいとき
- 美濃囲いや矢倉の金を叩いて、金銀の連結を外したいとき
- 玉の頭を叩いて上部に引き出し、上から押さえる寄せの形を作りたいとき
注意点・よくある失敗
- その筋に自分の歩があると二歩で打てません。打つ前に筋を確認します。
- 叩いた歩を取った駒が、かえって働きの良い位置に来ることがあります。取られたあとの形まで読んでから打ちます。
- 最後の1枚の歩を叩きに使うと歩切れになり、受けで歩を打てなくなります。
実戦で使ってみる
コンピュータ対局で、この形を狙ってみましょう。終局後の「この対局で出た技」と技図鑑に記録されます。
よくある質問
叩きの歩と垂れ歩はどう違いますか?
叩きの歩は相手の駒に直接当てて、取るかどうかの選択を迫る手です。垂れ歩は駒に当てずに一段手前に置き、次に成ってと金を作る手です。
叩きの歩を取らずに放っておかれたらどうなりますか?
叩いた駒が逃げなければその駒を取れますし、逃げれば歩が成ってと金を作れることが多いです。取られても歩1枚の損で済むのが叩きの歩の強みです。
玉の頭に歩を叩くのはどんなときですか?
玉を上へ引き出すと玉の後ろにすき間ができ、金や竜で上から押さえる形が作りやすくなるときです。ただし玉が上部へ逃げ出せる形だと、かえって捕まえにくくなります。
関連する手筋
関連する格言
参考資料
- Wikipedia「手筋 (将棋)」
- Wikipedia「将棋用語一覧」
- Wikipedia (EN) “Shogi tactics”
- 日本将棋連盟 コラム「香車の手筋」
- 日本将棋連盟 コラム「銀の手筋」
- Shogi Shack “Suji and Tesuji”
最終更新: 2026-10-17