詰将棋のルール

初めて詰将棋に挑戦する人のために、知っておきたい決まりごとをまとめました。

詰将棋は、相手の玉を詰ませる手順を考えるパズルです。攻め方(ふつうは先手)が盤上の駒と持ち駒を使い、決められた手数で玉を詰ませます。

基本のルール

  1. 攻め方は毎手王手攻め方の指す手は、すべて王手でなければなりません。王手でない手は不正解です。
  2. 玉方は最善の応手玉方(受ける側)は、詰みまでの手数がいちばん長くなるように逃げたり合駒をしたりします。
  3. 無駄合は数えない取られるだけで詰みを延ばさない合駒(無駄合)は、手数に数えません。
  4. 残りの駒はすべて玉方の持ち駒盤上の駒と攻め方の持ち駒以外は、すべて玉方が持ち駒として持っているものとします。
  5. 手数は奇数最後は攻め方の手で詰むので、手数は1手・3手・5手…と必ず奇数になります。
  6. 持ち駒は使い切る正解手順では、詰んだときに攻め方の持ち駒が余らないのが原則です。

このサイトでの解き方

盤上で攻め方の手を指すと、玉方の応手は自動で指されます。作意と違う手順でも、正しく詰ませれば正解になります。

間違えたときは「なぜ不正解?」を押すと、玉方の逃げ方を確認できます。

詰将棋で使う言葉

詰将棋の問題文や解説には、実戦ではあまり使わない言葉がいくつか出てきます。最初に意味を押さえておくと、解説が読みやすくなります。

攻め方(攻方)
玉を詰ませる側。ふつうは先手(▲)で、問題図の手番の側です。
玉方
詰まされる側。問題図に玉があるのは玉方だけ、というのが基本の形です。
持駒
攻め方の持ち駒。問題図の横に「持駒 金」「持駒 なし」のように書かれます。
作意
作者が用意した正解手順。
変化
玉方が作意と違う応手をしたときの手順。どの変化でも詰まなければ作品として成立しません。
余詰
作意以外の手順でも詰んでしまうこと。作品としては傷とされます。
不詰
どう指しても詰まないこと。出題ミスの一種です。
紛れ
一見詰みそうで詰まない手。良い問題ほど、もっともらしい紛れが用意されています。

ルールをもう少しくわしく

玉方はいちばん長く逃れる手を選ぶ

玉方の応手が何通りかあるとき、玉方は詰むまでの手数がもっとも長くなる手を選びます。手数が同じになる応手が複数あるときは、攻め方の持ち駒が余らない応手を選ぶのが決まりです。解いていて駒が余ったら、玉方の応手を見直してみてください。

無駄合は手数に数えない

飛車・角・香で遠くから王手をかけられたとき、間に駒を打っても、その駒を取られて同じように詰むだけなら、その合駒は「無駄合」です。無駄合は手数に数えず、問題の手数は無駄合をしなかったものとして決めます。逆に、合駒をすることで攻め方の手順が変わる場合(取った駒を使わされる、利きが変わるなど)は、有効な合駒として数えます。

玉方の持ち駒は「残り全部」

盤上の駒と攻め方の持ち駒以外の駒は、玉を除いてすべて玉方が持っているとみなします。たとえば問題図に飛車が1枚も出ていなければ、玉方は飛車2枚を持っていて、合駒に使えます。歩を打つ合駒も、二歩にならない筋なら可能です。

反則は実戦と同じ

攻め方も玉方も、実戦と同じ反則は指せません。とくに注意したいのは打ち歩詰めで、持ち駒の歩を打って詰ませる手は反則です。盤上の歩を突いて詰ませる「突き歩詰め」は反則ではありません。ほかに二歩、行き所のない駒(一段目の歩・香、一・二段目の桂)も禁止です。

攻め方にも玉がある問題(双玉)

攻め方の玉も盤上にある問題を「双玉」と呼びます。玉方が合駒や玉の移動で攻め方の玉に王手をかける(逆王手)ことがあり、攻め方はその王手を外しながら王手を続けなければなりません。自分の玉が取られる形になる手は指せないので、普通の詰将棋より読むことが増えます。双玉詰将棋(第1集)から試せます。

解答手順の書き方

解答は、先手の手を「▲」、後手の手を「△」で表し、筋(1〜9)と段(一〜九)、駒の名前の順に書きます。直前の手と同じ場所に動くときは「同」を使います。

▲2一馬 △同玉 ▲2二金 まで3手詰

上の手順は「先手が3一の馬で2一の金を取り、後手の玉がその馬を取り返し、先手が今取った金を2二に打って詰み」という意味です(持ち駒なしから始まる実際の3手詰の作意です)。持ち駒を打つ手と盤上の駒を動かす手の区別がつかないときは「▲2二金打」のように「打」を付けます。成る手は「▲3二銀成」、成れるのに成らない手は「▲3二銀不成」と書きます。

詰将棋と必至の違い

項目詰将棋必至問題
攻め方の手すべて王手最初の手は王手でなくてよい
ゴール決められた手数で玉を詰ませる玉方がどう受けても、次に詰む形を作る
玉方の手番王手を防ぐ手だけ受けや逃げなど、自由に指せる

必至の一歩手前、「受けなければ次に詰む」状態を詰めろといいます。実戦の終盤は、相手に詰めろをかけながら自玉の詰めろを外す勝負なので、詰将棋で詰む形を覚え、必至問題集で寄せ方を覚えると、終盤の力が一緒に伸びます。

このサイトの判定のしかた

  • 攻め方の手を指すと、玉方はもっとも長く逃れる応手を自動で指します。
  • 作意と違う手順でも、王手を続けて正しく詰ませれば正解です(余詰も正解として扱います)。
  • 王手でない手や、玉方に逃れられてしまう手は不正解になります。間違えたときは「なぜ不正解?」で玉方の逃げ方を確認できます。
  • ヒントや「答えを見る」を使った問題は、詰将棋レーティングの計算では不正解として扱います。

ルールを読んだら、まずはやさしい1手詰で頭金や腹金の形に慣れ、3手詰 入門で捨て駒を使う手順に進むのがおすすめです。

よくある質問

詰将棋で打ち歩詰めは使えますか?

使えません。持ち駒の歩を打って詰ませる手は実戦と同じく反則です。盤上の歩を突いて詰ませるのは問題ありません。

玉方は合駒に何でも使えますか?

盤上と攻め方の持ち駒にない駒は、すべて玉方の持ち駒です。その中の駒なら合駒に使えます。ただし取られるだけで手数が延びない合駒は無駄合として数えません。

詰んだときに持ち駒が余ってしまいました。

正しい作意では持ち駒は余らないのが原則です。駒が余るときは、玉方にもっと長く逃れる応手や、駒を余らせない応手がないか確認してください。

手数はなぜ奇数なのですか?

攻め方の手で始まり、攻め方の手で詰んで終わるからです。1手詰、3手詰、5手詰…と必ず奇数になります。