囲い(玉の守り方)
囲いは、玉を金銀で守る陣形のことです。どの囲いにも得意な攻められ方と苦手な攻められ方があり、戦法とセットで覚えると選びやすくなります。各ページの盤では、組み上がるまでの手順を1手ずつ確認できます。
囲いの基本
将棋は玉が詰めば負けなので、戦いが始まる前に玉を安全な場所へ移し、金銀でまわりを固めます。格言の「玉の守りは金銀三枚」のとおり、多くの囲いは金2枚と銀1枚の3枚で組みます。
- 居飛車の囲い: 飛車を2筋に置いたまま、玉を左側(7筋・8筋)に囲います。矢倉、舟囲い、居飛車穴熊、左美濃、雁木、エルモ囲いなど。
- 振り飛車の囲い: 飛車を左に動かしたあと、玉を右側(2筋・1筋)に囲います。美濃囲い、高美濃、銀冠、振り飛車穴熊など。
- 囲いの固さと広さ: 穴熊のように玉を隅に入れて固める囲いは王手がかかりにくい反面、逃げ道が少なくなります。銀冠のように上部に厚い囲いは、終盤に玉が逃げる場所を確保できます。
下の図はすべて先手側の囲いです。後手が同じ囲いを組むときは、盤を180度回した形になります。
振り飛車の囲い
- 美濃囲い みのがこい振り飛車の最も基本的な囲い。少ない手数で組め、横からの攻めに強いのが特長です。
- 片美濃囲い かたみのがこい美濃囲いから5八の金を省いた形。中飛車で多く使われ、左の金を攻めに使えます。
- 高美濃囲い たかみのがこい美濃囲いの5八の金を4七に上げた形。上からの攻めに強くなり、持久戦向きの囲いです。
- 銀冠 ぎんかんむり玉の上に銀をかぶせた形の囲い。上部に厚く、終盤まで粘り強い振り飛車の持久戦の囲いです。
- ダイヤモンド美濃 ダイヤモンドみの本美濃に左の銀を4七に加えた、金銀4枚の美濃囲い。非常に崩しにくい形です。
- 木村美濃 きむらみの銀の位置に金、その斜め上に銀を置いた美濃囲いの変化形。上部に強い形です。
- 振り飛車穴熊 ふりびしゃあなぐま振り飛車側が玉を1九の隅に潜らせ、金銀でふたをする囲い。王手がかかりにくい堅さが最大の武器です。
- 銀冠穴熊 ぎんかんむりあなぐま銀冠に組んだあと、玉を1九に潜らせた囲い。銀冠の上部の厚さと穴熊の深さをあわせ持ちます。
居飛車の囲い(対振り飛車)
- 舟囲い ふながこい振り飛車に急戦を仕掛けるときの、居飛車の基本の囲い。少ない手数で戦いを始められます。
- 箱入り娘 はこいりむすめ舟囲いの5八の金を6八に寄せた形。舟囲いより1手で堅くなります。
- エルモ囲い エルモがこい将棋ソフト「elmo」が使って広まった、対振り飛車の急戦用の囲い。見た目以上に崩れにくい形です。
- 左美濃 ひだりみの居飛車が美濃囲いを左右反対に組む形。急戦にも持久戦にも使える、柔軟な対振り飛車の囲いです。
- 天守閣美濃 てんしゅかくみの左美濃の玉を8七に上げた形。早く組めて、相手の角の筋から玉が外れています。
- 居飛車穴熊 いびしゃあなぐま居飛車側が玉を9九の隅に入れて固める囲い。振り飛車に対する持久戦の代表です。
- 松尾流穴熊 まつおりゅうあなぐま居飛車穴熊に右の銀まで加えた、金銀4枚の穴熊。とても堅い囲いです。
- ミレニアム囲い ミレニアムがこい玉を8九(桂の位置)に置く、対振り飛車の持久戦の囲い。藤井システム対策として広まりました。
居飛車の囲い(相居飛車)
相振り飛車の囲い
参考資料
- Wikipedia「美濃囲い」
- Wikipedia「穴熊囲い」
- Wikipedia「矢倉囲い」
- Wikipedia「舟囲い」
- Wikipedia (EN) “Castle (shogi)”
- 日本将棋連盟 コラム「穴熊の崩し方 vol.1」
最終更新: 2026-10-17